2010年2月5日 (金) 19時22分52秒
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[名前] : 上村信
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[質問(または答え)] : かなり切実な問題ですね。特にこのところの不景気で状況は更に厳しくなっていると言っていいでしょう。私自身この先いつまで今までのように活動できるのか分かりませんし、不安は常にあります。その不安を私がどう乗り越えるのか?、それは、あまり先のことを考えないことです。決してふざけている訳ではありません。ジャズミュージシャンという職業は一般的に不安定であり、それはいつまでたっても殆ど変わらないと思って良いと思います。今更将来を考えて悲観的になったってしょうがないじゃないですか。そんなことははなから分かっていたことです。不安だからといってジャズを辞められますか?私は辞められません。好きだからやるしかないのです。将来なんかよりも今を大切にしたいと思っています。明日も生きているとは限らないのですから。
私は25歳の時に会社勤めを辞めてミュージシャンになろうと決めました。まずその時点で一般的ないわゆる「安定した幸せな暮らし」は諦めたのです。当時はまだ全くの素人で、仕事ができるレヴェルでは
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[つづき1] : ありませんでしたし、しばらくはもちろんバイトもしてました。しかし、しっかりした目的も無く会社で働いていた時と比べ、バイトも含め全てが音楽活動するという目的に向かっている充実感がありました。とにかく練習して上手くなり、良いベーシストになりたかった。というか、それ以外に生き残る方法が無いと思いました。幸運にも良い仲間や先輩ミュージシャンにも恵まれ、少しずつ仕事もできるようになりましたが、肝心のベースの上達ペースはとても遅かったと思います。練習の仕方も分かりませんでしたし。将来の不安は常にありましたが、スローペースでも少しずつ上手くなることが楽しかったし、それにつれて仕事も増えました。私程度の技術レヴェルでも仕事があったのは、時代も良かったのかもしれません。その後も数々の幸運に恵まれて今に至っている訳です。この先も仕事がずっとあるとは限りませんが、ベースで食える食えないに関わらず、自分が少しずつ上手くなるのは確実だと思っています。それしかやることがないからです。
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[つづき2] : 私の場合、先のことは分かりませんが、会社を辞めてから今まで、そして今もジャズを演奏するという選択肢しかありません。そのためにまたバイトをしなくてはならないなら、やります。とにかくこれしかしたいことが無いので、迷いはありません。仕事が得られないなら、得られるように何とかして上手くなる。それしか無いのです。そして無駄に暗くなってもしょうがないので、先のことはなるべく考えないのです。バイトをしたっていいじゃないですか。みんなより少々遅れていたっていいじゃないですか。自分の目標を持って、長い時間をかけてもそれを目指して少しずつでも進歩することが楽しいのです。
ジャズたまごさんは少し疲れてしまったんじゃないでしょうか?自分にとって一番大切なものは何なのか、もう一度考えてみてはいかがでしょうか?私にとってはジャズを演奏することが一生を通してやりたいことなので、不安だろうが何だろうが迷うことは無いのです。練習しか解決策はないのですから。
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